台湾の女子高生のお話。
思春期特有のちょっと同性愛あり仲互いあり孤独あり、と書くと身もフタもないがそんな話。
ちょっと『台風クラブ』を思い出しました。
意外と面白かったです。
映画祭の今年のテーマカラーはエコ緑色。
毎年常連、パン・ホーチョン監督作。
夫婦間の性生活の不一致やボーリング場での新人殺し屋(余文樂が演じている)の初仕事の話とか、ちょっと変な人たちが登場する短編連作(監督の著作の短編集を原作にしている)といったつくりになっています。
言うなればちょっと下世話な星新一って感じでしょうか。
話じたいはどれもかなりブラックユーモアというかやや屈折したものが多いです。
『出エジプト記』を観たときにも感じたけど、この監督の映画って根底にあるものが基本的にダークだよな~。まず通り一遍の人間関係だの感情とかゆーものは描かれていないですし。
私の印象に残ったのは、ツインズジリアンちゃんが冴えない80年代の女子高生を演じているエピソードと、チャップマン・トウと大陸の売春婦のエピソードかなあ。
今は亡き(嘘)陳冠希の怪演もなんといってよいのやら・・・ハハハ。
あ、あと芸能人にあるまじきイーソン・チャンの体躯とか(←ゴメン)。
上映後のティーチインによれば、単純に費用や時間の面での制約から、長編ではなく小さなエピソードの連作にしたそうです。
と言っても2本だけですが。
このところ更に出不精気味な自分に活を入れるべく続けて鑑賞。
1)グーグーだって猫である
大島弓子の漫画世界そのまま映像化した映画という感じ。
森三中の三人がとてもよい雰囲気を醸し出しています。
ただ、ストーリーに恋愛要素はからめなくとも良かった気もします。
客層は中高年女性2二人組みとか一人で来ている男性とかいろいろでした。
2)デトロイト・メタル・シティ
私は原作の社長さんのファンなのですが、実写版でも松雪泰子の熱演というか快演がステキ。ちょっと漫画版より美人すぎる気もしますが。
ドスの効いた声の出し方とか、女優さんてやっぱりすごいなーと思いました。
あの原作漫画の世界および世界観をそのまんま映像化するのはどう考えても無理があるので(笑)、一応単発映画としてまとめられておりまー良かったと思います。
カジヒデキがほんとに甘い恋人歌ってるのって凄いね。
このところ非常に興味をもったグループ、があまり詳しい情報もないので早速
読んでみる。
読んだのはまだざっくりと半分くらいなのですが、30年(記念のボックスセットも出ている)にも渡って活動していると、いろいろ転変も流浪もあるんですねー・・・そうしたグループの人の出入りやら出来事やらが仔細かつぎっしりで(本文脇にも細かい記事が沢山あって読むのが大変)非常に面白い。
・・・でもどなたか日本語訳を出してくださらないかしらん。
またサンフランシスコ出身のグループである彼ら(てっきりベルギーのグループだと思ってた)、彼らがやっていたのはまさに無国籍・ノンジャンルな音楽ではあるけれども、アメリカ→ヨーロッパ→世界各国へ・・・と流転していく彼らの70~80年代までの活動記録を辿ることで、ある程度ヒッピー→パンク→アフターパンク・・・の変遷の流れに重ねることができると思ってもよいのかな。
そしてまだ80年代にはヨーロッパ各国に国境があったりもして。
そのほか、かつて在籍していた華僑二世のボーカリスト、Winston Tongのエゴイズム・悪行諸々(でもこの人、パフォーマーとして魅力的だし面白いので好き)や、ヨーロッパにやってきたメンバーの困窮ぶりというか無軌道破天荒ぶりとか、興味深いネタ満載。何はどうあれグループ30年も続いている(中断期間もかなりありますが)のってやっぱり凄いことなんではないかしらねぇ。
アナログをは持ってはいたものの、ここ数年ずっとCDを探していたが見つからずだったのよ。
が先日ひょっこり日本で再発されていたのを発見。
1曲めから、絶望も呪詛もとっくに超越したような亡者の声ですよ・・・荒涼そしてまた荒涼。
だけど聴いていると、なんでかすごく落ち着くんだよねぇ。
そういや以前、バレンタイン時期にデパートの特設売り場でニコの『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』(本作に収録)がかかっていて驚いた。購買意欲無くすで。